スポーツドリンクの種類と活用法。

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はじめに

私たちの身体には、多くの水分(成人の場合55~60%)が含まれており、生きるうえで水分は欠かせません。体重の約2%の水分が失われるとパフォーマンスは明らかに低下し、約5%脱水するとパフォーマンスが30%低下するという研究結果が出ています。水分補給には、脱水の予防、運動により上昇した体温を低下させる、という目的があります。

自分にあった最適な量

1時間以上継続して運動する場合は、スポーツドリンクを定期的に飲む必要があります。ポイントとしては喉が渇く前に飲むことです。しかし、競技によっては、定期的に補給ができなかったり、水しか飲めないということもあります。その場合には、飲める時に飲んでおくしかありません。飲む量については、気温や湿度の環境面、緊張や興奮、体調など様々な要因で発汗量が変わるため、「このくらい飲めば良い」と一律には言えません。そこで水分補給の目安に活用できることとして練習前後での体重測定があります。その際、練習中に飲んだドリンクの量も記録しておくとよいでしょう。これにより、運動時の脱水状況を把握して、水分損失率が2%以内(体重減少が2%以内)に収まっていることを確認します。確認したら、その日の練習量や環境、体調を関連づけて、どれくらいの水分を摂取すればよいかを把握しましょう。そして、自身で考えたデータを基に練習試合をこなし、自分にあった最適な水分補給の量を見つけて本番に挑みましょう。

効果的に活用したい飲み物の種類

スポーツドリンクには大きく分けて2種類あります。それはアイソトニック飲料とハイポトニック飲料です。アイソトニック飲料とは安静時の体液と同じ濃度で作られています。塩分や糖質が体液に近い濃度のため、効率良く吸収されます。しかし、発汗によって体液が薄くなっていると吸収速度が落ちるため、運動前や運動後に飲むのがよいとされています。ハイポトニック飲料とは、塩分や糖質濃度が低めで、安静時の体液よりも低めです。水分が腸管で早く吸収されるので、運動中や運動直後の水分補給に向いています。ハイポトニック飲料は糖質の含有量が低いため、エネルギー補給が必要な場合には、アイソトニック飲料と併用するのがよいでしょう。この2つを練習や練習試合で試し、自分に合った飲み物を見つけてみるのもよいでしょう。

疲労軽減、スタミナ増強

運動時の水分補給には何故スポーツドリンクが最適なのでしょうか。それは、糖質濃度が水分吸収に最適な濃度で作られているからです。スポーツドリンクを飲む行為の一番の目的は、体内の水分の回復です。図1は糖質濃度と水分の吸収率について書かれています。糖質の濃度が高ければエネルギーは高くなりますが、水分の吸収は抑制されてしまいます。水分がより効果的に吸収される糖質濃度は4~8%程度で、スポーツドリンクは4~8%程度になっています。また、スポーツドリンクを薄めて飲む行為はオススメできません。水でスポーツドリンクを薄めてしまうとナトリウムや糖質などの成分が薄まってしまい、体内の水分の回復が期待通りに働かなくなってしまいます。甘すぎて飲みづらいという方は、スポーツドリンクを飲んだ後に口を水でゆすぐのがよいでしょう。

まとめ

今回は水分補給の方法についてご紹介しました。今回ご紹介した方法を練習試合や練習で試し、自分の最適な水分補給の量と種類を見つけてみましょう。そうすることで本番のパフォーマンス向上に繋がっていくと思います。

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