浜松西高校が
 初代王者に輝く。

第1回高校野球浜松大会

第1回 高校野球浜松大会

平成29年11月19日と23日の2日間にわたって『第1回高校野球浜松大会』が開催された。
浜松市内の15の高校が参加し、トーナメント方式で初代王者の座を争った。

当初は同日程で開催の『浜名湖大会』の王者とチャンピオンシップを行う予定だったが、雨により中止となったのは残念である。

大会は1日2試合行われるため、投手力を中心とした選手層の厚さが鍵を握る。

ベスト4に勝ち上がってきたのは、浜松商業高校と、浜松西高校、浜松城北工業高校、聖隷クリストファー高校の4チーム。
この日は、明け方まで降り続いた雨の影響で2時間遅れでスタート。

準決勝第一試合は、浜松商業と浜松西の対戦。
好投手擁する浜松商業に対し、浜松西の強力打線がどこまで通用するかが見どころ。

浜松商業は左腕エースが先発。一方の浜松西は決勝戦を見据えてエースを温存。
試合は初回から動く。
浜松西打線がいきなり浜松商業に襲いかかり、初回に2点を先制すると、3回にも2点をくわえ4対0。その裏に浜松商業が2点を返すも、4回表に浜松西が4点を奪い、エースをノックアウト。
浜松西は6回にも5点を奪い試合を決定づける。

諦めない浜松商業は6回、7回それぞれに2点ずつ返すが反撃もここまで。
13対6(コールドゲーム)で浜松西が浜松商業を下し、決勝進出を決めた。

準決勝第二試合は、城北工業と聖隷の対戦。
剛腕エースが先発した城北工業に対し、聖隷はエースを温存。

試合は両先発投手が好投。
ランナーを出すものの、あと一本が出ず得点を奪えない城北工業に対し、聖隷は、相手エースの前になかなかランナーが出せない。しかし4回裏、初めてといっていいチャンスをモノにし、聖隷が1点を先制。

すると5回表、城北工業が1点を返しすぐさま追いつく。

6回裏、聖隷が1点を勝ち越すと、その後は両投手が失点を許さず、2対1のまま「ゲームセット」。
聖隷が決勝へ駒を進めた。
ヒットの数はお互い“4”。類い希なる投手戦だった。

決勝戦は、ともにエースを温存した、浜松西と聖隷の対戦。
日は落ち、照明が点灯しだした。

試合は、浜松西の“フルスイング打線”がいきなり火を噴く。
先頭打者がヒットで出塁すると、2番が四球でノーアウトランナー1塁、2塁。このチャンスに3番の豊田くんがフルスイング。ボールはライトの頭上を越えるタイムリー二塁打。さらに4番の宮澤くんがライト前にヒットを放ち、さらに一人が生還。
浜松西が2点を先制した。

投げてはエースの鈴木(康)くんが圧巻のピッチングを披露。
初回は二つの四球を与えたものの、その後はピッチングが安定。抜群の制球力で凡打の山を築き、7回まで聖隷打線をヒット1本に抑える。

一方の聖隷エースの小杉くんは、初回こそ連打を浴びたものの、その後は要所を締め、2回から8回までは無失点の好投。
試合は、最終回に追加点を挙げた浜松西が、4対0で聖隷を下し、浜松大会の初代王者に輝いた。

優勝した浜松西の打線は凄まじかった。

全員がテイクバックを後ろに大きくとり、バットのヘッドを大きく使いながら、体が捻れるほどのフルスイング。見方によってはアッパースイング。「上から叩け」と言われる従来の打撃理論とは大きくかけ離れているように思う。このスイングで長打を連発し頂点に立った。選手のヘッドスピードは130kmを越える。

高校野球に新しい風が吹いた。

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