身体を構成するミネラルについて。

常葉大学 食プロデュースサークル

常葉大学
食プロデュースサークル

はじめに

これまで本コラムでは、スポーツを行う高校生に必要なエネルギー、たんぱく質、ビタミンについて説明してきました。今回は身体を構成する栄養素であるミネラルについて説明します。

ミネラルとは

ミネラルは、身体を構成するための五大栄養素のひとつであり、身体の調子を整える働きがあります。人の身体の約3%がミネラルでできていて、これらのミネラルは体内で合成することができません。今回はスポーツ選手に大切なミネラルの中でも、日本人が不足しやすい鉄とカルシウムについて詳しく説明します。

カルシウム(Ca)について

カルシウムは骨と歯を構成する重要な栄養素のひとつです。カルシウムを摂取することで運動中に傷ついた骨の修復を行い、増強することができます。カルシウムの摂取量が少ないと骨がもろくなり、接触プレーなどがあるような競技では骨折しやすくなってしまいます。また、高校生の1日に必要なカルシウムの量は男子が800mg、女子が650mgと言われています。スポーツを行う場合には、この量を上回るカルシウムを摂る必要があります。カルシウムを多く含む食品例を含有量を表1に示します。

しかし、カルシウムは摂取した全量が吸収されるわけではありません。牛乳や乳製品は約40%、魚類は約30%が吸収されると考えられています。しかし、カルシウムをビタミンDとともに摂取することで、カルシウムの吸収率を上げることができます。ビタミンDを多く含む食品として、きのこ類があります。また、日光を浴びることで身体のビタミンDが合成されます。

鉄(Fe)について

鉄は酸素を運ぶ働きのある赤血球を構成する栄養素です。鉄が不足すると赤血球の数が少なくなり、酸素の運搬量が減ってしまいます。そのため、貧血、めまい、息切れなどを起こします。また、運動後にダメージを受けて壊れた赤血球を修復し、新しく増やすためにも鉄を積極的に摂取することが大切です。高校生の1日に必要な鉄の量は、男子が9.5mg、女子が10.5mgと言われています。鉄を多く含む食品と含有量を表2に示します。

鉄もカルシウムと同じで、摂取した全量が吸収されるわけではありません。鉄には動物性食品に含まれるヘム鉄、植物性食品に含まれる非ヘム鉄の2種類があります。ヘム鉄と非ヘム鉄では吸収率が異なり、ヘム鉄だと約15~30%、非ヘム鉄だと約5%と言われています。鉄はビタミンCとともに摂取することで、吸収率をあげることができます。ビタミンCを多く含む食品として緑黄色野菜や果物があります。

常葉大学 食プロデュースサークル 常葉大学 食プロデュースサークル

[tokoha]

つなぐ 浜松ウイメンズオープン

関連記事