なき恩師のため甲子園に行くことが恩返し。
浜名高校 野球部
秋季大会3回戦の磐田東高校戦では、9回ツーアウトまでリードしながら追いつかれ延長戦で敗戦。敗者復活戦の袋井高校戦では、8回で8点のリードを守りきれずに延長戦で敗戦。勝負強さを身に付けるべく、冬場は実戦を重ね、春季大会に挑んだ。春季大会では順調に勝ち上がり県大会に出場したが、その県大会の初戦で清水桜が丘高校に対し、9回ツーアウトまでリードしながら逆転サヨナラ負けを喫し、勝負強さを身に付けたとは言い難い敗戦となった。
そんな矢先、選手の元へ悲報が届く。入部当初から見守り指導してくれた、OBで元監督の井口輝之コーチ(享年76)がこの世を去った。葬儀に参列した選手たちは「井口コーチのために甲子園に行く」と涙ながらに口にした。
今年のチームは乗り出したら止まらない打撃が武器。いかに流れを引き寄せるかがカギとなる。エース濱井を中心とした投手陣も安定。あとはいかに勝負強くなれるか。「甲子園に行くことが最大の恩返し」(鈴木大翔主将)。恩師への想いを胸に、浜名の熱い夏が始まる。