疲労回復に効果のある食事について。

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はじめに

いよいよ始まる夏の高校野球選手権大会。勝ち上がるとともに連戦になりますよね。その時、試合後の補食や夕食としてどのような食品を食べればいいと思いますか?使う食品や調理方法などを工夫することで、体力の回復を促進させることができます。今回は連戦がある場合の試合後の食事と疲労回復に効果のある栄養素についてお話します。

試合後の食事について

試合終了後は身体がダメージを受けているため、すぐにリカバリーすることが望ましいです。この時にたんぱく質や炭水化物、ビタミンCを、目安として30分以内に摂取するとよいでしょう。たんぱく質はダメージを受けた筋肉の修復を促し、炭水化物は身体を動かすためのエネルギーを補給し、ビタミンCには腱や靱帯を修復する効果があります。また、試合終了後は消化器官も疲労しているため、消化の良い食品を摂取することが望ましいでしょう。揚げ物などの油脂を使った料理はなるべく避けましょう。

試合後の夕食について

試合をした日の食事で気を付けたいことは、ひとつの食品を多く食べることではなく、なるべく多くの食材をバランスよく食べることです。試合後は多くのエネルギーを消費した状態のため、炭水化物を中心に食べることが大切です。この他にビタミン摂取の目的で副菜(野菜を主に使った料理)を食べることです。野菜にはたくさんのビタミンが含まれています。ビタミンにはたんぱく質や炭水化物の吸収を促進させるなど、他の栄養素の吸収を助ける機能があります。ビタミンの種類と効果は後程詳しく説明します。さらに、乳製品や果物を取り入れることも大切です。乳製品には骨を強くするために必要なカルシウムが豊富に含まれています。骨は新陳代謝を繰り返し、毎日古いものと新しいものが入れ替わります。そのために、カルシウムを多く含む牛乳、乳製品、小魚などを積極的に取り入れるようにしましょう。果物には豊富なビタミンが含まれ、体の調子を整えてくれます。この他、留意したい栄養素としてミネラルがあり、そのひとつが酸素を運搬する赤血球を作るための鉄です。赤血球が不足すると息切れを起こしやすくなり、持久力が求められるスポーツでは、試合の最後まで走れなくなってしまいます。鉄を多く含む食品にはレバーやほうれん草があります。

ビタミンの種類と効果

ビタミンは13種類あり、水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンのふたつに大別されます。今回はその中でも部活動を行う生徒に特に必要と考えられるビタミンを4種類紹介します。ひとつ目はビタミンAです。ビタミンAはのどや鼻の粘膜を正常に保つことから風邪の予防になります。ふたつ目はビタミンB1です。ビタミンB1
は炭水化物をエネルギーに変換する時に利用されます。アスリートは1日に必要なエネルギーの半分以上を炭水化物から摂取するため、摂取した炭水化物をエネルギーに変換するために必要な栄養素となります。三つ目はビタミンB2です。ビタミンB2は炭水化物、脂質、たんぱく質などの栄養素をエネルギーに変換するために必要な栄養素です。四つ目はビタミンCです。ビタミンCは腱や靱帯などの結合組織を構成する、コラーゲンというたんぱく質の合成に欠かせないビタミンです。ここで紹介した4つのビタミンについて、各栄養素を多く含む食品を表2に示します。

まとめ

連戦の場合、疲れをどれだけ次の日に残さないかが大切になります。食事をバランスよく食べることはもちろん、睡眠時間を確保するなど生活習慣を見直しましょう。

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