怪我を乗り越え掴んだ
 エアボクシング全国3位。

大橋隆助

大橋 隆助
西遠ボクシングジム

平成30年12月23日に“ボクシングの聖地”後楽園ホールで開催されたエアボクシングの全国大会『エアマスター後楽園』で、見事3位に輝いた大橋隆助くん(西遠ボクシングジム)。大きなケガを乗り越えて、新たな目標を見つけた大橋くんにインタビューを敢行した。

---ボクシングを始めたきっかけは?

「小さい頃からテレビ中継などでボクシングを観ていて、カッコいいなという憧れがありました。ずっとやってみたいと思っていました。なかなか踏み出せなかったのですが、中学2年の時に西遠ボクシングジムに入り、ボクサーを目指しました」

---ボクシングを始めてみてどうですか?

「観ているのと実際にやってみるのでは全然違うし、思っていた以上に難しいなと感じました」

---高校はボクシング部のある浜松工業高校へ?

「そうです。大好きなボクシングでインターハイに行ってみたいという想いがあり、進学を決めました」

---実際に入ってみてどうですか?

「先輩たちのレベルが高く、ついていくのに必死でした。ただ、経験者の僕がこれだけキツイのだから、未経験の仲間たちはもっとキツイだろうと思い、彼らに負けないように頑張らなくてはと思いました」

---エアボクシングを始めた理由は?

「高校2年の時に試合で大きなダメージを受けました。すぐに治して復帰したいと思っていたのですが、病院で受けた診断は硬膜下血腫でした。硬膜下血腫ではボクシングはできません。インターハイ出場を目標に頑張ってきたのですが、この瞬間、その道は断たれました。悔しさのあまり涙が止まらず、絶望しました。そんな日々を送っている時、エアボクシングの存在を知りました。直接相手に触れないボクシング。これなら続けられる。すぐさまエアボクシングを始めました」

---エアボクシングとはどういった競技ですか?

「離れている中で、どうやって相手より優位に立つかを競う競技です。今までとは違う感覚なので、そこはとても難しいと感じています。エアボクシングではリングの中央に円があり、その外側を動き回ります。線を踏むと減点なのですが、以前それを踏んでしまって負けてしまったことがあります。二度とやらないように気をつけています」

---部活はどうしましたか?

「ケガ以降はマネージャーとして仲間のサポートに回りました」

---続けたのですね?

「はい。自分がケガで苦しんだ分、みんなにはケガなく続けてほしいと思い、ケガについては注意深く見るようにしました」

---ケガを乗り越えられた要因は?

「やっぱり自分の中で気持ちの整理をつけることだと思います。最初は起きてしまったことを悔やむ気持ちが強かったのですが、時間の経過とともに、落ち着きを取り戻すことができました。落ち込んでいる間も両親はずっと支えてくれました。とてもありがたかったですし、このままではいけないと思えたのも、新しい目標をもてたのも、そして、前を向くことができたのも、全て両親のお陰です。ホントに感謝しかないです。起こってしまったことよりも、これからをどうするか。ケガのお陰で、大切なことに気付けましたし、人として一回り大きくなれたかなと思っています」

---今後の目標は?

「就職が決まっています。今後は仕事を頑張りながら、ボクシングも続けていきます。まずは今年3位に入った『エアマスター後楽園』で優勝することが目標です。そして、出来る限りランキングを上げていき、エアボクシングという競技を、浜松の人たちにもっと知ってもらえたらと思います」

大橋隆助 発行情報 静岡産業大学 はまっと

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