2020年度から大学入試が変わる

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『センター試験』が『共通テスト』に変わる。

少子高齢化やグローバル化、インターネットやAI(人工知能)の発達により、これからの社会で生きていくために求められる能力に変化が生まれています。それに伴い、“求められる学力”や“学力を判断する方法”も変化しようとしています。それが、文部科学省が進めている教育改革と言われる事業です。その柱の一つとして、現在、多くの大学が入試に利用している『大学入試センター試験』(通称:センター試験)を、2019年度に終了し、翌年度(2021年1月実施)から『大学入学共通テスト』(通称:共通テスト)に切り替えられ、現在の高校1年生が、それを最初に受験する学年となります。

 

『共通テスト』とはどんなものか?

『共通テスト』ですが、実施科目は5教科7科目で『センター試験』と違いはありません。

では、何が違うのか。まずは、国語や数学で記述式問題が出題されます。『センター試験』ではマークシート方式だったことを考えると大きな変化です。さらに選択問題でも、解が決して一つではなかったり、「解なし」が正解だったりという変化が見られます。また、思考力や判断力、表現力を問う問題が増えたことで、多くの科目で問題冊子のページ数が増加します。一方で、多くの科目で設問数は減少しています。これは、1問あたりの配点が大きくなることを意味しています。

そして、難易度。こちらは、現行の『センター試験』の得点率が60%を目安に作問されているのに対し、『共通テスト』のプレテストでは、50%を目安に作問されていることから、難易度は高めになると言えるでしょう。

 

『共通テスト』では、学力をバランスよく測れるようになっている。

『共通テスト』では、単に知識量を問うよりも、思考力や表現力、判断力を問う傾向が強まっています。しかし、根底にあるのは、『知識・技能』、『思考力・判断力・表現力』、『主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度』という学力の3要素をバランスよく測ることです。例えば、プレゼンの場面や会話形式の設問が用いられ、複数の資料や情報から回答を導き出すものなど、『主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度』を意識した出題が目立ちます。これは、課題解決のプロセスを重視する授業の対話を想定するという意図があります。

もちろん、『知識・技能』の習得も明示されているので、知識を確認する問題もあります。しかし、選択肢の中から適当に選択しても正解になるような問題は減り、確実に知識を習得していないと正解できないような形式が増えています。

 

プレテストを解いて実際に体験してみると違いがわかる。

変化を実感するために、インターネットで公開されている2017年度に行われた第1回プレテストを解いてみるのも良いでしょう。どういった問題が増え、どういった問題が減ったのか。これからの社会で求められている学力を身につけるために、早めの対策を取っていきましょう。

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