「考える野球」で
甲子園を掴み取る。
聖隷クリストファー高校
野球部
「ウチの野球は独特かもしれません」と話すのは植竹監督。
「基本的に一年中、ボールを使って野球をやっています。長い距離を走ったり、冬場の筋トレなどはほとんどありません。野球は細かい。だからウチには、プレーにおける約束事が数多くあります。それを徹底するためには、できるだけ多くの時間をプレーに費やす必要があると思います」。
理論派の植竹監督を支えるのは、横浜高校出身の佐野部長。
横浜高校の練習メニューを積極的に導入したことで、「こうすれば勝てる」という自信が選手たちに芽生え始め、より高みを目指すようになった。
その成果は早速、秋に出た。西部大会を敗者復活で勝ち上がると、県大会では“優勝候補”の静岡高校を破り、見事優勝。
東海大会へ出場した。
「考える野球」が実を結んだ瞬間だった。
練習時間は午後4時から8時半頃まで。野球部専用グランドには、最新のLED照明が完備され、「夜でも試合ができるほど明るい」という。
主将を務める水谷優稀くんに夏に向けての目標を聞いた。
「秋は、みんなで考えて野球をすることができ、結果として県大会で優勝できました。春は、考える野球ができず、ミスをきっかけに負けてしまいました。夏に向けては、もう一度、決まり事を徹底し、粘り強さを取り戻し、甲子園へ出場したいです」。
選手たちの進路も大事にする同部では、毎年、法政大学や関西学院大学などへ選手を輩出。
野球が続けられる環境の充実にも力を入れている。